扱いが難しいとされるが、とても有用な「アルキルアルミニウム」。
実際に製造されている工場に、「安全」と「品質」について、気になるところを伺いました。工場見学の模様を3回に分けてお届けします。
第1回は「製造上の安全とアルキルアルミの特性について」です。
--工場の安全管理では、どのような工夫をされていますか?
工場長--アルキルアルミニウムは、空気に触れると燃える、水に触れると爆発的に反応する、という取り扱いがとても難しい物質です。それを安全に製造し、容器に充填し、お客様に無事にお届けするという責務を果たすことは、決して容易なことではありません。
工場長--工場は1970年に操業を開始しましたが、これまでの長きに亘って蓄積してきた豊富な知識と経験により培われた技術力が、安全操業を維持する上での全ての基礎であります。勿論、各種の法規や社内規則をしっかりと守ることは、言うまでもありません。
工場長--工場の生産設備、充填・出荷設備においては、コンピューターによる制御や自動化をしており、設備の保全もしっかり行なっています。しかし、安全を維持する為には最後はやはり人の力です。
工場長--そのため、社員に対する安全教育や各種の安全活動には、大変力を入れています。ここで工夫していることは二つあります。一つは、過去に起きた失敗事例、ヒヤリハットを、風化させることなく、継続して教育することです。もう一つは、工場全員でよく議論をして、設備や作業がより安全になるような改善や改良に常に取り組んでいることです。
--システムと人が共に協力し合って「アルキルアルミ」の安全製造を行っているのですね。より安全に製造していくために、議論や工夫を40年以上にもわたり続けられていることが、長期安定供給につながっているのだと感じました。
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